新型コロナウイルスの影響でおうち時間が増える中、この機会に衣替えをしている方も多いのではないでしょうか?
冬から春の衣替えにおいて気になるのが「クリーニング」。
今日はクリーニングの基礎知識と、みなさんが疑問に思うあの問題にお答えしていきます。
Contents
クリーニングの種類
ドライクリーニング
まず、みなさんがよく利用する町のクリーニング屋さんで行われているのがこのドライクリーニング。
ドライクリーニングとは、石油系の有機溶剤を使って汚れを落とすクリーニング方法です。
少し驚かれるかもしれませんが、水ではなく油で洗っているということです。
水に弱いデリケートな素材を、なるべく風合いを損ねずに洗える方法となります。
メリット
・乾いた状態で洗うので、型崩れや収縮が起きづらい
・油性ペン、皮脂、化粧品などの油成分の汚れ落としに強い
注意点
・汗など水溶性の汚れが落ちにくい
・繊維内にある油分まで溶かすので生地が傷みやすい(出し過ぎには注意)
ウェットクリーニング
続いてご紹介するウェットクリーニングとは、汚れに適した石鹸や溶剤を使って水洗いするクリーニング方法です。
家庭では水洗いできないドライクリーニングマークの付いた衣類を洗うことができます。
ウェットクリーニングは高度な技術を要し、ドライクリーニングよりさらにお洋服に優しいクリーニング方法となります。
メリット
・化学溶剤を使わないので、風合いの変化が起きづらい。さっぱりとした仕上がりで、臭いが残らずすっきりとした着心地に仕上がる
・ドライクリーニングでは落ちづらい調味料や飲み物、汗といった水溶性の汚れを落とせる
注意点
・熟練の技術が必要になるため、ドライクリーニングより高価格帯
・日数もドライクリーニングより必要とされる
クリーニングの理想的なタイミングと頻度
タイミングは衣替えの時+汚れが気になった時
最低限、衣替え前にはクリーニングに出してから収納するようにしましょう。
汚れが付着したまましまっておくと虫食いやシミ・カビが発生する原因になります。
それ以外のタイミングとしては、目立つ汚れが付いた時と考えていただければ結構です。
頻度は1シーズンに1~2回
綺麗な状態を保とうと何度もクリーニングをしてしまうと、逆に生地の風合いを損ない劣化を早めてしまいます。
負担をかけないよう最適な頻度は1シーズンに1~2回となります。
お肌の手入れと同じように普段から「1日着たら3日休める」「ニットや毛足の長いコートは専用ブラシでブラッシングする」などといった毎日のケアを行い、クリーニングはたまに行うスペシャルケアとして考えると、よりお洋服を長持ちさせることができるでしょう。
クリーニングのあの疑問
Q.クリーニング表記のものって、本当に洗っちゃダメなの?
洗濯表示においてクリーニングの表記になっているものは、水洗いをしてしまうと型崩れや縮み・色落ちなどが発生してしまう可能性が高いです。
最近では素材の開発が進み、麻のようにもとは水に弱い素材でも「洗える」機能が付いたものもありますが、昔買ったものやそういった表記がない限りはクリーニングを利用しましょう。
水に弱い素材には、以下のようなものがあります。
・麻(リネン)/シワになりやすく、摩擦により毛羽立ちやすい
・毛(ウール)/濡れた状態で摩擦が加わると縮みやすい、日光で黄ばみやすい
・絹(シルク)/濡れるとシミになりやすく、日光で黄ばみやすい。摩擦により毛羽立ちやすい
・カシミヤ/濡れると縮みやすく、強度が下がる。シワになりやすい
・アルパカ/濡れると風合いが損なわれる
・アンゴラ/濡れると風合いが損なわれる
・モヘア/濡れると風合いが損なわれる
・キャメル(ラクダの繊維)/濡れると風合いが損なわれる
・レーヨン/洗えるものが多いが濡れると縮みやすく、強度が下がる。シワになりやすい
・キュプラ/濡れると縮みやすく、強度が下がる。シワになりやすい
すべて覚えるのが難しいという方は、植物や動物の毛から作られた「天然繊維+レーヨン・キュプラ」は注意が必要と覚えておくと良いでしょう。
Q.ビニール袋ってつけておいたほうがいいの?
ビニール袋は出来上がり後のお洋服を持ち帰る途中に汚れるのを防ぐためのものです。
自宅に着いたら外して保管しましょう。
かけたまま保管してしまうと内側に湿気が溜まってしまい、変色やカビが発生してしまう恐れがあります。
いかがでしたか?
学生時代はお母さんに洗濯を任せていたものの、アラサーになっていざ衣替え!となると困ることも多いですよね。
こうしてクリーニングの基礎知識や素朴な疑問への正解を身に着けて、大切なカワイイお洋服を長く楽しんでいきましょう!